ママは妊娠中にお腹がどんどん大きくなり、胎動を感じて、ママになる実感が少しずつ湧いてきます。しかしパパはそれがありません。どこで父性(パタニティ)が目覚めるのかというのは、難しいところがあります。
パパスイッチが入るひとつのきっかけは出産だと思います。ママの陣痛によるしんどさに寄り添い、そして生まれたお子さんの顔を見ると家族の一員という実感が湧いてきます。
もうひとつは里帰り出産か、タウン出産かです。第1子は不安なので里帰り出産が多いと思いますが、第2子以降は家族と一緒に過ごすタウン出産が多いと言われています。
女性の愛情曲線グラフをご存知でしょうか。女性は出産直後、80%以上の愛情を子どもに注ぐと言われています。そして、子どもが成長するにつれてその割合は徐々に下がって行き、次第に自分の仕事や趣味に時間を割くようになっていくと言われています。
一方パパへの愛情は、結婚直後にピークを迎え、出産を機にどんどん下がっていきます。でも安心してください。出産後、ママと会話をして、気持ちに寄り添い、十分にケアをすることによって、ママの愛情は徐々に回復していくと言われています。育児休暇の取得もそのひとつの手法だと思います。
パパに知っておいてほしいことがあります。7割のママが出産後、孤独を感じると言われています。一日誰とも会話をしなかったり、なかなか泣き止まない子どもと一緒にいることで、産後うつになったり、さらには虐待につながる恐れも出てきてしまいます。
例えばオムツを替えてあげるとか、お腹が空いたら満たしてあげる、遊びたい時に遊んであげる。こういった「子どもの“不快”を“快”にしてあげる」というのがひとつのポイントです。
もうひとつ、ニコっと笑ってあげると子どもも笑ってくれたり、舌をべーっと出すと子どもも舌をべーっと出してくれたりします。これは“共鳴動作”と言い、こうしてあげることで子どもとの距離が近くなります。