パパが赤ちゃんと触れ合う時に大切なのは、“笑顔で接すること”です。赤ちゃんの目を見て笑顔で話すと、赤ちゃんの不安が和らぎ、安心してパパと触れ合うことができます。また、“不快”を“快”にしてあげることも大事です。
例えば、お腹が空いて泣いているのなら、ミルクや離乳食をあげますよね。この時、パパは淡々と作業のようにスプーンを口に持っていきがちですが、ここは「おいしいね」と目を見て笑顔で声をかけたり、パパが口を開けて食べる仕草を見せてあげましょう。赤ちゃんも口を開けるまねをします。
オムツ替えの時はどうでしょう。オムツを替える時に無口になっていませんか?赤ちゃんに向けて、気持ちを代弁してあげましょう。「気持ち悪かったね」、「冷たかったね」、「ほら、スッキリした」など声をかけてあげてみてください。
目を見て笑顔でほほえんであげることで、赤ちゃんは安心することができ、パパに対して信頼感を持つようになります。そうすればきっとパパを見て笑ってくれると思いますよ。
厚木市子育て支援センターにてパパのための子育て講座を開催しました。講師はNPO法人ちゅーりっぷの理事であり、NPO法人ファザーリンングジャパンの会員である池田 浩久さん。第二子誕生後、地域のパパ達に先輩パパとして経験談を語るお話会を実施したことからパパ講師の活動を始めました。今では年に20回ほどの講演や講義を受け持たれています。会場には0歳から5歳までの子どもとパパが21組集まってくれました。
全員が集まったところで講座がスタートです。池田さんの自己紹介に続いて、参加者が5~6人に分かれグループトークをしました。池田さんが子育てをしてきて大切だと感じているのがパパ同士のコミュニテイ。「地域の仲間と一緒に子育てをすることで楽しみが倍増します」と池田さん。なるべくパパ同士の交流がもてるよう、講座ではグループワークを必ず取り入れているそう。さて、パパ達は自分と子どもの紹介を始めています。最近嬉しかったことというお題には「餅つきを一緒にできたこと」、「冬休みにソリ遊びを楽しみました」、「下の子が誕生したことかな」とまだ多少の緊張感が漂う中、発表しあいました。
次のトークテーマは、“パパになったと実感したのはいつ?” 「出産に立ち会い、子どもと目が合った瞬間」、「初めて抱っこしたとき」、「おっかなびっくりオムツ替えをしたとき」などなど。お腹の中にいる間は実感しなかったという意見がほとんどでした。池田さんによると、「パパである実感を持つには、意識してパパスイッチを入れることが重要」とのこと。「他人事ではなく主体的に子どもの誕生に関わることから父性が芽生えてきます」と池田さん。妊娠・出産をしない男性は、意識的にパパスイッチを入れる必要があるようです。
続いてのグループトークの話題は育休を取ったかどうかについて。21人中、育休取得経験者は5名。制度としてはありつつも、実際に取得するのはまだ難しい現実があるようですが、参加した厚木のパパ達は子育てに熱心に取り組んでいました。
グループトークに続いては、からだを使った遊びを実践するコーナーへ。ここからは子どもも一緒に参加します。まずは準備体操も兼ねて「なべなべそこぬけ」をパパ2人組で。うまく回れず、「いてて」という声も。子ども達は目をキラキラさせながらパパと楽しみます。それから参加者を2つのグループに分け、大きな輪を作りみんなで「なべなべそこぬけ」を。2人の時とは違い、頭を悩ますパパ達。この頃には最初の緊張感はなくなり、どのパパも楽しそうです。
その後も、池田さん流の「おんぶ」や、「脱出ゲーム」など子どもが大喜びするからだ遊びが続きます。どの子も笑顔で、キャッキャ言いながらパパとのコミュニケーションを楽しんでいます。
いよいよ講座も終盤。ここからは絵本を使ったからだ遊びです。「ぴょーん」という絵本にはウサギやカエルなど飛び跳ねる動物が次々登場します。池田さんの読み聞かせに合わせてパパが子どもをぴょーんと持ち上げます。ダイナミックな持ち上げ方はパパならでは。この他にも池田さんからお気に入りの絵本5冊「ねこガム」、「もうぬげない」、「ぼくのかえりみち」、「す~べりだい」、「くっついた」の紹介がありました。
最後に池田さんから「育児って今しかできないんですよね。“本業はパパ”ってみんなに言ってほしい。パパ自身が子育てを目一杯楽しんでください!」とエールが送られました。