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子育てを楽しくするパパ座談会~パパ友づくりのススメ~

地域にいるパパ達と“パパ友”になり、子育ての楽しさや悩みを共有することで、育児に対して前向きになることができます。

今回は、横浜ダディ代表の北田 禅(きただ ゆづる)さんを案内役に、現在子育て中の、成川 潤(なりかわ じゅん)さん、田中 翔太(たなか しょうた)さん、高橋 弘次(たかはし ひろつぐ)さんに「育児を楽しくするパパ友づくり」をテーマに語ってもらいました。

※写真左から高橋さん、田中さん、成川さん、北田さん

子育ての楽しさを感じるとき

北田)最初に、みなさんの子育てについて話したいのですが、子育ての楽しさを感じるのはどんなときですか?

成川)朝起きたときに、子どもがモゾモゾ動いているだけで幸せな気持ちになります。寝ている子どもにちょっかい出したりして。まだ7か月だけど、子どもに経験させたいことが無限に出てくるんです。この子にどんな未来を見つけてあげられるのかと、すごく楽しみで…。子育てってセオリーがないじゃないですか。抱っこひとつにしても、どんな抱き方が安心するのか、喜ぶのか、前向き抱っこなのか、後向きなのか、次々トライして観察しています。今育休を取っているのですが、子育てを満喫しています。

田中)うちの子は、最近ようやく、パパ、ママを判別できるようになって…。私を見て「パパ」と言ってくれるようになったんです。日々の成長のスピードがすごいです。ぐんぐん成長しているのを感じて、毎日本当に楽しいです。女の子なので、毎朝の身支度で私が髪の毛を結ってあげたりもしています。まさか女の子の髪を結う日が来るとは思いませんでした。とても可愛いですよ。

高橋)子どもを見ていると本当に学ぶことが多いですよね。悲しいことがあると泣く、うれしいことがあると喜ぶ、楽しいから笑う、それが自然なんだなって。大人になると理論的で頭でっかちになってしまう。素直に表現する子どもから、「人間ってシンプルなものなんだな」って教えてもらっています。

北田)子どもに教えられることって多いですよね。子どもも成長しますけど、子育てしながら自分自身も、人として成長していると思えます。私の子どもは8歳になったんですが、毎年どんどん成長していくのを感じます。

高橋)私は育休を取っていたとき、子育て支援拠点の「かなーちぇ」に通いつめて、職員の方と仲良くなる中で、育休を取れないパパ達のことも知り、子育てしているパパ達のために、少しでも役に立てないかな、と思いました。そう思っていたら、先日「かなーちぇ」で実施されたフォーラムで、育休を取ったパパとして、プレゼンをさせてもらったんですよ。その中でも話をしたんですが、子育ては、子どもの世話だけでなく、自分自身の成長の機会と自分の中で位置付けています。

北田)私の子どもが通っていた幼稚園は、泥んこになって遊ばせるような自由なところでした。障がいのある子も分け隔てなく一緒に過ごすところなので、運動会のときなどは、障がいのあるなしに関係なく、子ども同士が自然に助け合って競技をしていて、感動で涙なしには見られませんでした。

今は子どもが小学生になったのですが、年齢とともに、親としての活動のステージが変わっていくのを楽しんでいます。パパ友たちと子どもも一緒にベーべキューしたり。今度は、父子旅行を計画しています。ママ達をフリーにしてあげられるし、たまにはそういうのもいいかなって。

一同)いいですね~~。

パートナーとの関係づくり

座談会の様子2

北田)では、逆に子育ての悩みってありますか?

高橋)子育ての悩みはないです。あえて言えばパートナーとの関係づくりが悩みかな。育児のあり方とか、家事のやり方とかが、どうしても違ってしまう。大きく言えばお互いの生き方もそうですが、違う環境で育ってきたのだから、違う考え方があって当たり前だと思うけど、それを受け入れて、どうやって尊重しあって、解決策を見出すかということが、悩みというか、なかなか難しいところです。

私は、まずは相手の話をよく聞くようにしています。どんなに長くなっても、まずは相手の話をよく聞いてから、自分の意見を言うようにしていたら、だいぶ関係が良くなりました。

北田)それって大事ですよね。最初から結論を出して、意見を言うのではなく、まずは相手の話を聞くことが大事。

高橋)子どもについても同じことがありました。子どもが言葉にならない言葉をただ発しているときに、何も反応しないでいたら、話さなくなっちゃったんです。それで、子どもが何か声を発したときに、アイコンタクトを取ったり、相槌を打ったりしていたら、子どもがたくさん話しかけてくるようになりました。人と人との関係では、アイコンタクトや相槌は大切なんだなって思いました。

成川)自分も子育ての悩みはあまりないですが、やはりパートナーとの関係が悩みですね。自分がやりたいこと、例えば自己研磨のためのセミナーに行くとき、それを認めて欲しいなと思うんですが、自分はやりたいことが多すぎて。お金もかかるし、時間も取られてしまう。パートナーからは、「また行くの?」みたいな…。みなさんはそういうとき、どうされていますか?

田中)行きたいという熱い気持ちを、伝えるしかない・・・。

高橋)2人でいるのが大事だと思っている人なら、そういう時間をもっと取るようにするのも方法かな。その上でのトレードオフだと思うんですが。

北田)育児のための勉強とかパパ友の関係だと、出かけやすいこともあると思いますよ。普段からパパ友をつくっておいて、家族ぐるみでつきあっておくと外に出やすいかも…。

田中)自分も全く同じで、パートナーと、子育てに対する意見の違いがあることが悩みです。ただ私の場合、子どもと一緒にいる時間は圧倒的にパートナーの方が長いので、基本的には相手の意見を尊重します。それでもどうしても違うな、ということは言うようにしています。

これからは子どもの進路も悩みますね。今は保育園だけど、幼稚園でなくていいのか、小学校は公立なのか、私立なのか。転勤族なので、家を買うとしたら、どこにするのか?など、将来設計は悩ましいですね。

成川)私の場合、転勤ではなく駐在になり、砂漠とかジャングルみたいな、家族で行くには難しい場所になるので、少なくとも3歳までは、駐在は…。今は家族が何よりも大事です。

子育て支援拠点から始まるパパ友づくり

座談会の様子3

成川)ところで、みなさんどのように情報収集していますか?自分は本を読んだりして、情報収集します。それとSNSからも情報を得ています。

北田)みなさん、子育て支援拠点は利用していますか?情報が集まっていますよ。

田中)私は利用したことがないのですが、パートナーは保育園に行くようになるまでは、ほぼ毎日のように通っていたようです。

北田)まだ、数は少ないとは思うのですが、週末は、子育て支援拠点を利用するパパも増えていますよ。パパ達の子育てグループもあったりして、施設の方が紹介してくれます。子育て支援拠点に来るようなパパ達は、すぐに顔見知りになって、いろいろ情報交換できますよ。

高橋)私は育休を取っていたときに、子育て支援拠点には、ほぼ毎日行っていました。最初はパートナーが子育て支援拠点に毎日のように行くと聞いて、「なんでそんなところに行くのかな?」と思っていたんですが、自分が子どもと2人、家にいることになったときに、ああ、家にはいられないなと思いました。子どもと2人だけだと息がつまってくるんです。子育て支援拠点に行くと気が紛れるので、週6で通ってました。それに、家の中って、意外と子どもには危険なものが多いんです。そこまで家の中で安全に気を遣ってもいられないので。拠点だと安心できます。

北田)子育て支援拠点のスタッフは、パパ友づくりをサポートしてくれます。先輩パパから教えてもらえることは多いですよ。子どもを介して、知り合うパパ友は、子どもという共通のキーワードで盛り上がる、異業種交流会のようなもので、とても楽しいです。子育て支援拠点に通うのって、2歳くらいまでかもしれないのですが、その後もずっとつながって、今度は拠点を越えてつきあえる地域のパパ友になっていきます。そうなると、家族ぐるみのつきあいが始まり、子ども同士も仲良くなり、ママ同士も仲良くなり…。なにかあったときに、すぐに相談できるんです。だんだん5、6年もつきあっていると、信頼関係ができて、子どもを預けあったりすることもあるんです。

0歳児、1歳児のときには、まずは子育て支援拠点に行ってみるといいと思います。0歳児から知り合ったパパ友とずっと仲良くしていると、ずっと一緒に子育てができる友達がどんどん増えていきますよ。

成川)私は両方とも実家が遠いので、両親に子育てを頼ることができません。

北田)そうすると、やっぱりサポートしてくれる第三者が近くにいることは、とても心強いですよね。

高橋)「かなーちぇ」には、有料で自宅に来て面倒をみてくれたり、その人の家で預かってくれたりするサポーターの人達がいます。子育て支援拠点に行くと、さまざまな支援の情報が得られます。保育園の送り迎えをしてくれたり、ベビーシッターをしてくれたりするサービスがあるんですよ。

北田)私はイク(育)メンではなく、イキ(域)メン、になろうと思っています。パパ友は利害関係のない異業種のネットワークであり、いざというときに助けてもらえる、セーフティーネットでもあると思います。子どもがいることでつながる、子どもは地域社会へのパスポートだと思っています。ぜひパパ友をたくさん作ってほしいです。

高橋)私は子育て支援拠点で、人を紹介してもらって、交友関係を広げてきました。

成川)私はいま、横浜ダディを通して、絶賛拡大中です!

座談会の様子4

北田)ではみなさん最後に一言お願いします!

成川)今日のお話を聞いて、家族以外のコミュニティを増やしていきたいと思いました。パパ友づくりにさらに精を出したいと思います。

田中)今まであまり外のコミュニティに参加しなかったので、子どもがもう少し大きくなったら、いろいろ参加していきたいです。

高橋)「子どもは地域社会へのパスポート」という言葉が心に響きました。これからは、困っている後輩パパをサポートする活動もしていきたいです。

北田)地域の子育て支援拠点は探せば近くにあると思うので、ぜひ行ってみてください。そして、パパ友をたくさんつくってください。世界が広がりますよ。そこから生まれる活動も、無理のない範囲で、やりたいことをやるのがいいと思います。私もパパ友との活動を数年していたら、行政から講座の講師を受託するようにまでなりました。専門家ではない、身近なパパが子育てについて話す、というのが、聞く方の参考になるみたいです。

子ども同士にとっても、パパにとっても、ママにとっても、パパ友づくりは良いことだと思います。育児がさらに楽しくなりますよ!

北田 禅(きただ ゆづる)さん

案内役 北田 禅(きただ ゆづる)さん

子どもが生まれて1歳3ヶ月のときに、横浜市のイクメンスクールに通ったのがきっかけで、港南区子育て支援拠点「はっち」のパパボランティア、育児パパサークル横浜ダディ代表、全日本育児普及協会副会長と、色々な役を務めるようになり、多くの子育て支援拠点で講師を務めるようになりました。今、自分の子どもは小学2年生になったので、小学校のオヤジの会の副会長などもしています。

もともと子どもは大好きでした。9歳から19歳までアメリカに住んでいた時に、アルバイトでベビーシッターをやっていた経験があるので、子育てのイメージは他の人よりも持っていたと思います。

成川 潤(なりかわ じゅん)さん

成川 潤(なりかわ じゅん)さん

パートナーと7ヶ月の息子と、横浜市神奈川区に住んでいます。石油関連企業に務めています。現在まさに半年間の育休中。会社の従業員は2,000人ほどいますが、今年度男性の育休取得者は、自分が5人目と言われました。外国人も多い会社なので、育休を取る人が多いのだと思います。会社としても育休取得を推進していて、人事部門からは育休を取るように勧められましたね。

子育ては始まったばかりでこれからが楽しみです。自分が鏡となって子どもに笑顔を見せるように心がけています。そのせいか、最近子どもがよく笑ってくれるようになって、とてもうれしいです。

田中 翔太(たなか しょうた)さん

田中 翔太(たなか しょうた)さん

横浜市中区に1歳9カ月の娘とパートナーと住んでいます。仕事は医薬品の営業で、MR(医薬情報担当者)の仕事です。育休も取りました。育休中に思ったのは、子育ては大変で、仕事をしている方が楽だったりするな~と(笑)。

車を使う仕事なので、娘を保育園まで毎朝、車で送っていくのが自分の役割です。保育園に通っていると、他の子ども達から刺激を受けて、新しいことを次々覚えていますね。日々の成長がすごくて感動します。

高橋 弘次(たかはし ひろつぐ)さん

高橋 弘次(たかはし ひろつぐ)さん

家族は、パートナーと1歳9ヶ月の男の子です。通信機器の会社で働いています。私の会社は比較的休暇が取りやすい会社で、自分は育休を4か月取りました。育休中は子育て支援拠点に毎日通いました。

子どもの保育園の送り迎えになるべく行くようにしていたら、他の子ども達に顔を覚えてもらえました。保育園に行くとたくさんの子ども達が出てきて、プレゼントをくれたりするんですよ。子ども達の笑顔にとても癒されています。

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